
防犯カメラを設置する際は、目的・設置場所・必要な機能・録画方法・価格・メンテナンス性・拡張性などを考慮し選別することが重要です。
ここでは、防犯カメラの選び方のポイントを詳しく解説します。
防犯カメラとは?
防犯カメラとは、犯罪の防止や監視のために設置されるカメラのことで、近年警察の初動捜査の要としてメディア等に取り上げられることも多くなりました。
映像を記録することで、不審者の特定や事件・事故の証拠として活用されており、家庭用や企業向けに加え、公共施設や交通機関など幅広い場所で導入されています。
また防犯目的だけでなく、家族やペット、お子さんや高齢者また来場されたお客様の安全を確認するために使用されるカメラは「見守りカメラ」とも呼ばれています。
スマートフォンと連携できるモデルが多く、外出先からリアルタイムで映像を確認したり、双方向通話ができる機能を備えているものもあります。
防犯カメラを依頼するベストなタイミングとは?
最もベストなタイミングは「建物の設計時」と言われています。
配線を壁の中に隠してしまうことが可能で、見た目が綺麗で費用も抑えながらメンテナンス性も抜群です。
ただし防犯カメラを設置するタイミングは状況や目的によって異なるため、設置を検討する際に考慮すべきポイントを以下に解説します。
【空き巣・不審者の目撃情報があったとき】
- 近隣で空き巣や車上荒らしの被害が出た場合、犯罪が発生する前に対策を行う
- 玄関・駐車場・庭など、不審者が侵入しやすい場所を重点的に監視
【新居への引っ越し時】
- 新築・中古住宅ともに、引っ越し前に防犯対策を整えると安心
- 玄関・窓・駐車場・ベランダなど、侵入されやすい箇所に向けカメラを設置
【事務所・店舗の開業前】
- 事務所や店舗のセキュリティ強化のため、開業前に設置するのが理想
- レジ周りや出入口、倉庫、駐車場など、監視が必要な場所を事前に決定
【家族構成が変わるとき(子ども・高齢者・ペット)】
- 別室のベビーモニターとして導入し、成長後は宅内カメラへと変更可能
- 一人暮らしの高齢者を見守るため、遠隔で確認できるカメラを設置
- 不在時に、出先から遠隔で様子を確認できるカメラを設置
【出張・旅行などで長期間家を空ける前】
- 無人の家を狙う空き巣に対策として、事前にカメラを設置
- スマホでリアルタイム監視や動体検知時通知ができるカメラがおすすめ
【近隣トラブルが発生したとき】
- 騒音、ゴミの不法投棄、車の傷つけなど、近隣トラブルの監視目的で設置
- 角度調整やプライバシーに配慮したカメラ設置が必要
【 駐車場・車庫の防犯対策が必要になったとき】
- 近隣で車の盗難やいたずらが増えてきた場合、駐車場の監視を強化
- ナンバーや顔を識別できる高画質カメラ(フルHD以上)がおすすめ
防犯カメラの主な種類
防犯カメラには多くのメーカーや機種が存在し、使用ケーブルや形状等も用途によって様々です。
以下に代表的なものを挙げ解説します。
使用ケーブル
防犯カメラの配線には、LANケーブル と 同軸ケーブル の2種類が一般的に使用されます。それぞれの特徴やメリット・デメリットを比較し、どちらが適しているかを解説します。
LANケーブル【おすすめ!】

PoE(Power over Ethernet)対応カメラは、LANケーブル1本で電源供給と映像伝送が可能
主にネットワークカメラ(IPカメラ)で使用
✅ メリット
✔ 配線がシンプル → LANケーブル1本で済むため、配線工事が簡単
✔ 高画質(フルHD・4K対応) → デジタル信号なので映像がクリア
✔ 遠隔監視が可能 → インターネット接続でスマホやPCから確認できる
✔ データの劣化がない → デジタル伝送なので、長距離配線でも画質が落ちにくい
✔ 複数台のカメラを一括管理 → ネットワークレコーダー(NVR)で録画・管理が可能
❌ デメリット
✖ LAN環境が必要 → ルーターやPoEスイッチの設置が必要
✖ ネットワーク負荷がかかる → 高画質カメラを多数接続すると、通信速度に影響を与えることも
✖ 価格が高め → IPカメラはアナログカメラよりもコストが高い
【おすすめの用途】
🏢 企業・店舗・オフィス → 高画質で複数台管理が必要な場合
🏠 自宅の防犯カメラ → 遠隔監視ができ、スマホ連携が可能
【 LANケーブルがおすすめな場合】
✅ 高画質(フルHD・4K)で録画したい
✅ スマホで遠隔監視したい
✅ 配線をシンプルにしたい
✅ 企業や店舗で複数台を一括管理したい
同軸ケーブル

同軸カメラで使用される配線方式
アナログカメラ、AHD、HD-SDI、EX-SDI、HD-TVI方式などの通信規格に対応
電源ケーブルと映像用同軸ケーブルが必要
既存のアナログカメラシステムを使う場合に最適
✅ メリット
✔ 長距離伝送が可能(最大500m) → LANケーブルより長距離設置が可能
✔ 通信の遅延がない → ネットワーク不要なので、リアルタイム性が高い
✔ 比較的コストが安い → IPカメラよりも導入コストを抑えられる
❌ デメリット
✖ 配線が複雑 → 映像用と電源用の2本のケーブルが必要
✖ 画質が劣る → アナログ信号のため、デジタルIPカメラより画質が低い
✖ 遠隔監視が難しい → スマホやPCでのリアルタイム監視には追加機器が必要
📌 おすすめの用途
🏭 工場・倉庫 → 広範囲を監視し、長距離配線が必要な場合
🏢 既存のアナログ防犯システムを活用する場合
【同軸ケーブルがおすすめな場合】
✅ すでにアナログ防犯システムを持っている
✅ 長距離配線(100m以上)が必要
✅ できるだけコストを抑えたい
✅ ネットワークを使用せず、リアルタイム監視がしたい
無線(Wi-Fi)

接続方式別比較表(LANケーブル・同軸ケーブル・無線)
| 接続方式 | 通信方法 | 特徴 | メリット | デメリット | おすすめの用途 |
|---|---|---|---|---|---|
| LANケーブル(IPカメラ) | ネットワーク接続(PoE対応可) | 高解像度・遠隔監視可能・PoEで電源供給も可能 | 高画質、遠隔操作可、柔軟なシステム拡張が可能 | 設置時にLAN配線が必要、ネットワーク環境に依存 | 企業・オフィス・自宅・屋外監視 |
| 同軸ケーブル(アナログカメラ・AHD・HD-TVI・HD-CVI) | アナログ信号を伝送(電源は別途供給) | 低遅延・長距離伝送可能 | 遅延が少ない、長距離配線可能、安定性が高い | 配線が太く設置しづらい、画質がIPカメラより劣る | 既存のアナログシステムのある場所、工場・倉庫 |
| 無線(Wi-Fiカメラ) | Wi-Fi接続(電源は必要) | 配線不要で設置が簡単、遠隔監視可能 | 設置が簡単、配線不要、スマホで監視可能 | 電波干渉の影響を受ける、通信距離に制限がある | 自宅・店舗・短期間の設置が必要な場所 |
選び方のポイント:
- 高画質・拡張性が必要なら → LANケーブル(IPカメラ)
- 長距離配線が必要・低遅延なら → 同軸ケーブル
- 手軽に設置・配線不要なら → 無線(Wi-Fiカメラ)
形状
PTZカメラ(パン・チルト・ズーム型)【おすすめ!】

パン(左右回転)、チルト(上下回転)、ズーム(拡大縮小)機能を搭載し広範囲の監視が可能
遠隔操作に対応(スマホやPCから動かせる)
望遠ズーム機能が強力で、人物の顔や車のナンバーを遠くからでも確認できる
✅ メリット
✔ 広範囲を1台で監視可能
✔ 追尾機能付きモデルは動く対象を自動追跡できる
✔ 高倍率ズームで遠くの物体も鮮明に撮影できる
❌ デメリット
✖ 価格が高め
✖ 常時動かす場合、メンテナンスが必要(可動部の摩耗)
📌 おすすめの用途
🏢 企業・商業施設・工場・駐車場 → 広範囲の監視が必要な場所
🏠 自宅の庭・玄関 → 不審者を追跡する目的
バレットカメラ(筒型)

細長い円筒形の防犯カメラ
見た目が威圧感があり、防犯抑止力が高い
屋外設置に適しており、防水・防塵性能が高い
赤外線LED搭載で、夜間撮影が可能なモデルが多い
✅ メリット
✔ 設置が簡単(壁や天井に固定可能)
✔ 視認性が高く、防犯効果が大きい
✔ 屋外の厳しい環境でも使用可能
❌ デメリット
✖ 角度が固定される(動かすには手動調整が必要)
✖ 屋内設置にはデザイン的に向かない場合がある
📌 おすすめの用途
🏠 住宅の玄関・駐車場 → 侵入者への威嚇効果を狙う
🏢 店舗・倉庫・オフィス → 屋外の監視に適している
ドームカメラ(半球型)

半球形のカバーに収められた防犯カメラ
どの方向を向いているかわかりにくいデザイン(監視の死角を作りにくい)
屋内・屋外両方に設置可能
✅ メリット
✔ コンパクトで目立ちにくい(デザイン性が高い)
✔ どの方向を撮影しているか分かりづらく、不審者対策に効果的
✔ 衝撃に強く、いたずらされにくい
❌ デメリット
✖ バレットカメラに比べて防犯威嚇効果は低い
✖ 一部のモデルは屋外使用に向かない(防水性能が低いタイプもある)
📌 おすすめの用途
🏠 マンション・アパートの共用部 → 廊下・エントランスなどの監視
🏢 店舗・オフィス・ホテル → 屋内の目立たない防犯対策
ボックスカメラ(箱型)

長方形の箱型のカメラで、レンズを交換できるモデルが多い
監視カメラとしての存在感があり、防犯抑止効果が高い
高画質なモデルが多く、商業施設や工場などの監視に使用される
✅ メリット
✔ レンズ交換が可能で、用途に合わせたカスタマイズができる
✔ 高画質モデルが多く、ナンバープレートや顔認識に適している
✔ 防犯抑止効果が高い(見た目がしっかりした防犯カメラ)
❌ デメリット
✖ サイズが大きく目立つ
✖ 防水性能がないモデルが多く、屋外使用にはハウジング(防水ケース)が必要
📌 おすすめの用途
🏢 企業・金融機関・工場 → 高画質で重要エリアの監視が必要な場合
🏠 駐車場・ガレージ → しっかりとした防犯対策を行いたい場合
タレットカメラ(砲塔型)

バレットカメラとドームカメラの中間的なデザイン
レンズ部分がむき出しで回転できるため、設置後の向き調整がしやすい
屋内・屋外のどちらでも使用可能
✅ メリット
✔ 防水・防塵性能が高く、屋外利用に最適
✔ バレットカメラより目立ちにくく、ドームカメラよりクリアな映像
✔ 向きを簡単に調整可能
❌ デメリット
✖ 威嚇効果はバレットカメラより低め
見守りカメラ(子ども・介護・ペット用)

- Wi-Fi対応が多く、スマホで遠隔監視可能
- 双方向通話機能付きモデルあり
- 室内専用モデルが多い
ソーラーカメラ(太陽光発電型)

- 太陽光で充電し、電源不要で稼働
- バッテリー搭載で夜間も動作
- 屋外に特化
トレイルカメラ(乾電池駆動型)

- モーションセンサーで自動撮影
- 電源が不要で長期間使用可能
- 防水・防塵性能が高く、過酷な環境に適している
形状別比較表
| カメラ種類 | 外観 | 特徴 | メリット | デメリット | おすすめの用途 |
|---|---|---|---|---|---|
| PTZカメラ | 可動式・球体 | パン・チルト・ズーム機能搭載、広範囲を監視可能 | 1台で広範囲をカバー、ズーム機能で詳細撮影、遠隔操作可 | 価格が高い、定期メンテナンスが必要 | 企業・工場・駐車場・公共施設 |
| バレットカメラ | 筒型(細長い形状) | 目立つデザインで威嚇効果大、屋外向けの防水・防塵仕様 | 防犯抑止効果が高い、設置が簡単、防水性能あり | 角度変更が手動、屋内ではデザイン的に不向き | 住宅玄関・駐車場・店舗・倉庫 |
| ドームカメラ | 半球型 | コンパクトで天井に設置可能、どこを監視しているかわかりにくい | 目立ちにくい、耐衝撃性あり、設置後の変更が容易 | 防犯抑止効果が低め、一部の屋外モデルは防水性能が低い | マンション共用部・店舗・オフィス |
| ボックスカメラ | 長方形の箱型 | 高画質レンズ搭載モデルが多く、監視カメラの存在感がある | 高解像度、レンズ交換可能、威嚇効果大 | サイズが大きく目立つ、防水機能なし(屋外ではカバーが必要) | 企業・銀行・工場・高精細監視が必要な場所 |
| タレットカメラ | 砲塔型(小型) | バレットカメラとドームカメラの中間的な形状、レンズがむき出しで回転しやすい | クリアな映像、屋外利用可能、設置後の調整が容易 | 威嚇効果はバレットカメラより低め | 住宅・店舗・屋内外監視 |
| 見守りカメラ | 小型・家庭向け | Wi-Fi接続でスマホ監視、双方向通話可能 | 遠隔監視可能、ペットや介護の見守りに最適 | 屋外設置には不向き、防犯用途には威嚇効果が低い | 自宅・介護施設・ペット用 |
| ソーラーカメラ | 太陽光パネル付き | 電源不要で太陽光充電、屋外向け | 配線不要、エコで設置自由度が高い | 曇天や夜間に充電不足の可能性あり | 屋外・山間部・電源が取れない場所 |
| トレイルカメラ | 迷彩柄・自然向け | モーションセンサーで自動撮影、バッテリー駆動 | 長期間使用可能、電源不要、防水・防塵性能が高い | 通信機能がないモデルもあり、リアルタイム監視は難しい | 野生動物監視・登山・山間部の監視 |
録画形式
HDD録画(DVR・NVR・NAS)

レコーダー(DVR・NVR・NAS)にHDDを接続し、カメラの映像を長時間録画できる
DVR(デジタルビデオレコーダー) は同軸カメラ向け、NVR(ネットワークビデオレコーダー)とNAS(サーバー兼レコーダー)はIPカメラ向け
HDDの容量が大きいため、複数カメラを同時に録画可能(16~32台など)
高画質・長期間録画 に向いているが、消耗品のため約3~5年でHDDの交換が必要となる
📌 向いている人
✅ 企業や施設の防犯カメラを管理したい人
✅ 長時間録画が必要な人(24時間録画など)
✅ 複数のカメラ を同時に管理したい人
クラウド録画

インターネットを経由して映像をクラウドサーバーに保存する方式
スマホやPCから 遠隔で映像を確認可能
カメラ本体が盗まれても、映像がクラウドに残るので安心
録画データは一定期間保存(例:7日間、30日間など)
📌 向いている人
✅ 外出先から映像を確認したい 人
✅ カメラ本体が盗まれるリスクを考慮したい 人
✅ 設置が簡単なシステム を使いたい人
📌 注意点
クラウド録画は通常、月額料金が必要(無料プランもあるが保存期間が短い)
光回線以上のネット環境が必須で、通信速度が遅いと録画映像がカクつく可能性あり
月間のデータ量が大きいと追加料金が発生することもある
SDカード録画

SDカードをカメラ本体に挿入し、録画する方式
配線不要・電源を入れればすぐに録画開始 できる
カメラ単体で動作するため、設置場所の自由度が高い
一定期間録画し、古いデータを上書き保存する方式が一般的
📌 向いている人
✅ 簡単に設置したい人(工事不要)
✅ 短期間の録画をしたい人(1週間程度)
✅ Wi-Fiやネット環境がない場所に設置したい人
📌 注意点
- 録画時間が限られる(128GBのSDカードで約1週間程度)
- SDカードの寿命が短い(書き換え回数に制限があるため、定期的な交換が必要)
- カメラ本体が盗まれると録画データも失われるリスクがある
録画形式別の比較表
| 録画方式 | 保存場所 | 特徴 | メリット | デメリット | おすすめの用途 |
|---|---|---|---|---|---|
| HDD録画(NVR・DVR) | 専用レコーダー(HDD) | 長時間録画が可能、複数台のカメラを一括管理 | ✅ 大容量保存が可能(TB単位) ✅ 複数台のカメラを一括管理 ✅ 映像が安定している | ❌ HDDの寿命がある(約3~5年) ❌ 設置スペースが必要 ❌ 停電時に録画が停止する | 企業・工場・商業施設・マンション・駐車場 |
| クラウド録画 | インターネット上のクラウドサーバー | インターネット経由でデータ保存、遠隔アクセスが可能 | ✅ どこからでも映像を確認可能 ✅ データ消失リスクが少ない ✅ 盗難対策になる(カメラごと盗まれてもデータが残る) | ❌ 月額料金がかかる(容量による) ❌ 通信環境に依存(Wi-Fiやネット回線が必要) ❌ 長時間録画はデータ量が大きく、追加料金が発生しやすい | 自宅・オフィス・遠隔監視が必要な場所 |
| SDカード録画 | カメラ内蔵のSDカード | 設置が簡単で配線不要、小規模監視向け | ✅ 配線不要で簡単に設置可能 ✅ カメラ単体で動作可能(Wi-Fi不要のモデルも) ✅ 比較的安価で導入しやすい | ❌ 保存容量が限られる(最大256GB程度) ❌ SDカードの寿命が短い(書き換え回数による) ❌ 長時間録画には向かない | ペット見守り・小規模な防犯・短期間の監視 |
録画方式の選び方まとめ
| こんな人におすすめ! | 最適な録画方式 |
|---|---|
| 長時間録画が必要(24時間録画) | HDD録画 |
| 遠隔から映像を確認したい | HDD録画、クラウド録画 |
| カメラ単体で録画したい | SDカード録画 |
| 多くのカメラを管理したい | HDD録画 |
| 盗難対策を重視したい | クラウド録画 |
| ネット環境がない場所で使いたい | SDカード録画 |

